おなかすいたーん

日記とか、色々

仮面浪人失敗ということ

今週のお題「受験」

 

 僕は現役で私大に入り、二年間仮面浪人をやって失敗している。春から私大で4回生になる。

 これは別に、仮面浪人はやめとけとか、僕と同じになるなよとか、そういうことを言いたい記事じゃない。同じような後悔と不安を抱えた人が多ければ、その方が気が楽なくらいだ。僕の後悔を人目につくかもしれないところに置いておくことで、僕に少しでも気持ちの整理がつけばいいなと思って、それだけで書いている。

 

 仮面浪人のきっかけ

 細かいことは濁すけれど、僕は高校時代病気をして長期間学校にいけない時期があった。それが大きく響いて目当ての京大に落ちてしまった。そもそもが、「大学に入ってからやりたいことを探そう」という状態だったので、とりあえずで将来の選択肢が広そうで楽しそうな京大を受けた。センターもまともな点数を取れない状況だったが二次は何故か思ったよりできて、それでも不合格だった。

 私立には受かっていたけれど、僕は浪人して京大を目指すつもりだった。けれど親は許してくれず、入学前から仮面浪人をやるつもりで、京都の私立大に入学した。

 

 仮面浪人一年目・一回生

 大きな後悔が二つ。サークルに入らなかったことと、20単位しか履修しなかったこと。これが仮面失敗を受け入れた今になって凄く響いているけれど、この事は後で話したい。

 家に呼んだ友達には仮面がバレたけれど、特に疎遠にするようなこともなく、寧ろ応援してくれた。その内の一人と凄く仲良くなって、ほぼ全授業を一緒に受けてきた。この頃はまあ楽しかった。それでもこの頃の授業は簡単すぎたし、学生も勉強しに来ている感じはしなくて、正直なところ、大学を見下した。

 受験について、全く勉強しなかった訳ではなかったけれど、受験をする覚悟の入った勉強量には到底なかったと思う。受かったつもりでいたけれど、また京大に落ちてしまった。

 

仮面浪人二回目・二回生

 一回生の時の再受験の選択自体は後悔していないけれど、ここでもう一度受験を選んだことをとても後悔している。

 模試で冊子掲載されていた時期もあったり、英語のスピーチで県代表になったり、スポーツも割とできた、昔の自分がこのまま終わるのが許せなかった。これは今でもそうだけど、凡人として終わるのがとても怖くて、再受験を選んだ。学歴は、その人となりを測る第一印象にも、行動や発言への説得力にもなるものだと思っているので、どうしても欲しかった。ここで入っておけばまだ馴染めただろうに、サークルにはまた入らなかった。

 この年の夏、同じ中学校で京大に入った、僕がとても尊敬している友達に会って話をした。再受験悩んでいる、という話をすると、「プライド?」と図星をつかれた。咄嗟に否定してしまった。これでかなり悩んで「やりたい学門」を明確にすることで再受験の理由づけをしようと思って、これまでとは全く別方向の学部を目指した。試験科目が変わるので無謀だったけれど、確かにその目標は魅力的で、ここまで来たらやるしかないと変に強気に出てしまった。その割には、半端にしか勉強しなかった。前の年もこの年も受からなかったのは、ひとえにこれが理由。

 

 この年の後期は、これまで仲良くしてくれた友達と授業が被らなくなり、大学に行っても退屈だった。まあ分かるから行かなくてもいいかと舐めてかかって出席日数制限で単位を落としまくり、その期のGPAは1を割った。いい感じになりかけていた女の子とも、後期に会わな過ぎて疎遠になった。バイトもやめてしまい、冬になると誰とも会わない毎日が本当に寂しかった。コンビニ店員としか人と喋る機会がなかったのでこれ以来店員さんへの態度がとても丁寧になっている。

 ここまでやって落ちた。惜しい点とかそういう問題じゃなく、自分には縁がないのかなと思った。

 

三回生

 春からは抜け殻だった。ここで、入り辛いだとか考えずにサークルに入るとか、何か新しいことに手を付けていれば、今の焦りや後悔も半減していたかもしれない。

 とりあえず人恋しかったのでゼミやら新しいバイト先やらでの人当たりに気を遣うようになって、友達はできた。とはいっても、「よっ友」を少し深めたくらいの浅い仲のひとばかりで、漠然とした寂しさはいつも残っている。

 大学の勉強については、前期は出席日数でいくつか単位を落とし、後期も日数で二つほど落としたかな、という感触だ。所詮抜け殻、何をやっても府抜けていた。そのまま気付けば冬になってしまった。

 

 

 この間、ゼミの女の子のブラスバンドが定演をやるから、と誘われて見に行った。これが三年間の集大成なんだな、と拍手をしている内に、僕はこの三年間で何をしてきたのだろうと、涙が出てきてしまった。隣のおばさんは、「ルパン三世のテーマ」を聴いて泣いている男に若干引いていた。大学生らしいこと、大学生のうちにだけできることが、もっともっと沢山あったはずだ。結局僕に積み上げてきたものはなく、長所は語学くらいなのだろう。

 気が付いたら、就活が始まる。まだやりたいことも漠然として見えてこない。そもそも、一回生の時の履修不足や二回生の時の成績不振が原因で、留年こそしないものの四回生でもしっかり単位をとっていかないと、卒業はできない。周りがほぼ単位を取り終えている中でこれは、就活をするにしてもしんどい。恐らく就職以外の方法に一旦逃げる。何をするにしても考える時間が必要だ。

 大学院にいくにしても院試の準備は間に合うか微妙だし、強い意志もなくモラトリアムを伸ばそうという甘えを含んだ院生になったって、どうせ俺はこれまでと同じことを繰り返す気がする。

 

 とりあえず、最後の一年だけでも何か始めないといけない。バイオリンを再開したり、青年海外協力隊を検討したりしている。前向きになろうと努力はしているけれど、不安と後悔で眠れなくなる。「あのときああしていれば」の数が多すぎて何も手につかないし、足も地につかない。若くて一番いい時の時間をつまらなく棒に振ってしまった、という事実はどうしても覆せないのだろうか。

 ということでタイムリープ及びタイムトラベルの方法を知っている方・僕の不安を軽くする魔法の言葉を知っている方・楽しい人生の送り方を知っている方がいたら、是非教えてほしい。

読んでくれてありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カタカナ語のせいで苦労している

  やりたくもない習い事を続けさせられた経験がある人も多いでしょう。もう一年まともに練習をしていないが私は小学校のいちねんせいから高校の二年生までバイオリンを習っていた。

 「サッカー続けたいならバイオリンも続けなさい」が決まり文句だったが、要領得ない理由でクラブチームを辞めさせてからは「自転車取り上げられたくなかったらバイオリン続けなさい」 その次の人質は部活。その次は「預かっている」数年分のお年玉。腹が立ってきた。

 モチベーションはともかく長くやっていれば腕はそれなりにはなる。チゴイネルワイゼンとかチャルダッシュだとかそのあたりの曲を楽譜どおりに弾けたら経験者を名乗ってもいいはずだ。でないと好きでもないものに10年も関わってきたことへの割に合わない。

 

 経験者であるからには、大学生が何かと記入させられる「自己紹介シート」の趣味特技欄に書いても差し支えない訳だ。特技がピアノとギター以外の楽器、というだけで目を引く。すごーい、今度聞かしてと人が話題にして振ってくれておいしい。ここで、大きな葛藤が発生する。

 

 バイオリンをやった人なら理解してくれるだろう。表記だ。

 

 ここまで四度「バイオリン」と打ち込む度にムズムズしていた。むず痒い。「violin」断じて「ばいお」ではない。ばいおりん。なんて昭和初期な臭い響きだろうう。ぺにしりんの亜種か何かだろうか。DVDをでーぶいでーと読むのと変わらない。。

 

 ならば「ヴァイオリン」と書けばいいかというとそうもいかない。確かに「ばいおりん」よりは英音に近い。しかし[v]の音だけである。限りなく英音に寄せて表現するならば「ヴィオリン」が妥当なのだ。半端に英音に寄せている感じがどうも受け付けない。中学生のころクラスに数人いた、「本人たちはイントネーションをそれっぽくしてるつもりだけどめっちゃBad pronunciation 」な、なんちゃってネイティブスピーカーの人たちを思い出す。文明開化に触発されすぎた、ざんぎり頭をリズミカルに叩く気取り屋欧州かぶれみたいでなんだか使いたくないのだ。

 

 そもそもバイオリンなら英語よりドイツ語だろう。ガイゲなら何だか言いやすいし、と思って今インターネットを開いたら起源はもっと複雑でどこを語源とすればいいかも分からない。

 ハッキリしていることが一つ。外来語はとりあえずカタカナにしておこうという伝統は怠慢だった。中国語みたいにハイカラもエキゾチックもクソもない漢字の羅列にしてしまえば、こんなむず痒い事象は起こらなかったのだ。洋風馬頭琴辺りが妥当だろうか。ダサいことに変わりはないけれど。

 今日は一限に遅れそう。

十月十二日

 

 

ひだるまポケモンに踊らされた

  お喋りが好き。好きなのだけれど、人が話すのを聞いているのが好きなのであって話し上手ではない。聞き役に回ってウンウン頷いているのが楽しい。

 しかし話し相手のほうも喋りっぱなしでは口が疲れるのだろう。話題がひと段落すると喋るのを止め、僕を見る。「さ、お前の番だ」と。

 

 相手のお喋りゲージが回復するまでの話題にと、使い回してしまう話が幾つかある。この前久しぶりに会った幼馴染と飲んだ時も、そんな感じで使ったのだ。

「夢って、日本語だと眠った時に見る映像とポジティブな目標の二種類意味があるじゃん。英語のDreamも同じ二つの意味があるの、偶然の一致なのかわからんけど面白いよね。」 

 正直そこまで面白くない。だから普段この話を振られた人は、確かにー とか、ほんとだすごーい とか言って、次の話題に移ってくれるのだ。しかしこいつはふむふむと頷いた後、一拍おいて言った。

「ブーバキキ」

 呪文か?聞き間違いか?キューバ危機なら俺たちの生まれる三十年以上前の話だぞ。 

「ブーバキキ実験って知ってる?」

 知らない。なにそれ?

 説明を促すと、彼は紙とペンを取り出して、もくもくふわふわした雲みたいな模様と、トゲトゲしたウニみたいな模様を描いて見せた。「二つの模様。名前があるとしたら、どっちが『ブーバ』でどっちが『キキ』だと思う?」

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 感覚で、ふわふわがブーバ、トゲトゲがキキだと答えると、満足そうに、世界中のいろんな言語の人々に同じ質問をしても、ほぼ同じ結果になるんだと説明してくれた。音やら形やらの感覚は、言語を超えて共有されるものらしい。

 

 へーすごいなー、人間科学ってそんな実験するんだ。と、一つ賢くなった気分でその日は解散したのだが、どっかで見たことある気がするんだよなぁ。ブーバキキ。

 その正体が判明したので、何だか誰かに言いたくなってブログなど立ち上げてしまった次第です。

 

 「ポケモン」。ピカチュウミュウツーは文明人ならば皆知っているであろうが、知らぬ間に種類が増えている。最新作のものは僕もよく知らない。文明の最先端をゆく子供達によると、Z技なる新要素が強力らしい。楽しそう。我々ゆとり世代に許されたのはメガシンカまでだったのに。

 とはいえ初期メンバーであるこいつならば、誰でもちらっと目にしたことくらいはあるのではないか。

 

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 「ブーバー」ひふきポケモン。名前が「ブーバー」だし、造詣もなんか雲っぽい。もくもくしている。

 友達のスマホゲームでこいつを見つけて気付いてしまった。こいつ、「ブーバ」だ。

 これでは根拠が薄いが、ポケモンをプレイしたことのある方は思い出してほしい。「ポケモン」には、容姿や技や強さやらが似ていたり、公式のライバル設定であったりする、対となるポケモン というのが、数多く存在する。

 「ブーバー」の対となるのが、こいつ。

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「エレブー」でんげきポケモン。名前の響きはともかく、トゲトゲはしている。電気だし。いや名前の響きに関しても、「エレブー」の進化する前は「エレキッド」進化すると、「エレキブル」という名前になり、「キキ」成分もきちんと入っている。納得できる気がしてきた。こいつがキキっぽい。

 

 つまりそういうことなのだ。ブーバーとエレブーがブーバキキなのだ。奴等は言語を問わず、世界中の人に等しくブーバ キキとして認知されるワールドスタンダードなのだ。このスーパーな謎解きの答合わせをしようと、

 キキとしてブーバーのwikiを開くと、こうあった。

 

ブーバー
Boober
英語名 Magmar

 

 Magmar. マグマ。

 敗北を知った。

読んでくださった方、ありがとう。

九月二十五日